これまで四半世紀もの間、様々な少子化対策が行なわれてきたにもかかわらず、いまだ思うような成果が得られていません。少子化問題には多くの要因が複雑に絡み合っているとはいえ、従来の少子化対策が必ずしも的を射ていなかったのではないでしょうか。
少子化の要因について次のような分析があります。
日本の少子化の要因は、結婚した夫婦が子どもを多く産まなくなっていることにあるのではなく、結婚しない人の割合が増加したことにある。
要因分解という手法を用いると、その比率は約1:9とのことである(岩澤美帆「少子化をもたらした未婚化および夫婦の変化」高橋重郷・大渕寛編『人口減少と少子化対策』原書房、2015年、の内容を筆者がまとめ直した)。
要するに、夫婦の子ども数を増やすことを企図した少子化対策よりも、結婚する人が増えるような対策を行うことのほうが9倍効果があるのである。(※参考文献1)
「幼児教育の無償化」や「待機児童の解消」等の施策は、既に結婚している夫婦を支援するものです。そうではなく、結婚する人が増えるような対策が重要です。
近ごろ「第1子に対する子育て支援として1,000万円を供与すべし」という主張が散見されます。これくらい大胆な対策でなければ、経済的な不安から結婚を躊躇している若者に強くアピールしないように思われます。予算上も不可能ではありません(※参考文献2)。
手遅れになる前に勇断を持って実行すべきものと思います。
※参考文献
1 「こんなに少子化対策している日本で、子どもが増えない厄介な矛盾 そろそろ政策の検証が必要だ」赤川 学
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53083
2 「第1子に1000万円支給」少子化問題はこれで解決する! ~予算的には問題なし。問われるのは総理の本気度だ」 歳川 隆雄
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46363